『経営を強くする会計7つのルール』(2017年_4月号)

『経営を強くする会計7つのルール』(2017年_4月号)

監査7部 チームマネージャー 伊藤 健一

最近読んだ本の中で、これは面白いと感じた本を紹介させて頂きます。
その本はダイヤモンド社から発行されている村井直志先生が書いた『経営を強くする会計7つのルール』という本です。

この本は250ページ弱の本ですが、35の引用文献と83の参考文献から書かれた非常に特徴的な本です。最初は全部他人が書いたことを並べているだけかと思って読んでいましたが、読んでいる途中で考え方が変わりました。世の中には色々な成功者の本や、色々な経営分析の本がありますが、全部を読むのは大変なことです。しかし、この本はその目次の本として活用するには最適な本といえるかもしれません。
内容としては、経営を強くするマネジメントの定石として以下の7つの項目を紹介しています。

①客単価をつり上げる、②顧客数を増やす、③優良顧客を見極める、④ビジネスを高回転させる、⑤好調品に集中特化する、⑥ダラリを排除する、⑦プロセスを複眼で観る

①に関しては、あさひ会計で進めているⅯQ会計の話です。売上とは、客単価(一品単価×買上点数)×顧客数から成り立っています。つまり、客単価を上げる為には、顧客にいくらで売るか(一品単価)、顧客にいくつ買ってもらうか(買上点数)を考える必要がある訳です。一品単価の決め方は自分が売りたい価格ではなく顧客が納得する価格を見極める事、買上点数を増やす方法は、ついで買いの工夫をする事になります(ポイント制でポイント十倍、二着目半額、幾ら以上で送料無料、コンビニやスーパーのレジ脇に置く販売など)。

②の顧客数を増やすには、SWOT分析を取り上げています。これは、自社の強み弱みを知り、外部にある機会や脅威を的確に把握し戦略目標を策定する作業です。あさひ会計でも導入しています。私個人のお勧めポイントは社員が自分の勤めている会社や商品、取り巻く環境が理解出来る事です。理解を深める事により売り方が見えてくる事もあります。ただ「売上を伸ばせ」だけでは、陸上のコーチがただ「早く走れ」と言っているのと変わりがないかもしれません。色々な視点を持つのも売上増加のきっかけになる時もあります。

この本では、売上を増やす順番として、買上点数を増やす→一品単価を上げる→既存の顧客の来店頻度を高める→新規顧客を増やすと言っています。この順番通りにやっているか、もしくは自分の会社では別の順番が良いのか一度検討されてみてはいかがでしょうか?
例えば「京セラ」では、時間当たり採算制度を導入したり、「俺のイタリアン」では坪効率を重視したりしています。
大事なのは、どの分析手法を使うのかではなく、自社の売上、利益を確保するには何に主眼を置くか、何に注意を払うべきか、その為にはどんな分析方法があっているのか、ではないのかと思います。

今回は①、②に焦点を合わせご紹介させていただきました。読みやすい本ですので皆様も是非お手にとってみてはいかがでしょうか。 

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