みんなで守ろう世界遺産(2013_8月号)

みんなで守ろう世界遺産

監査5部  片倉 奈美

2013年6月22日、富士山の世界文化遺産登録決定後、富士山観光の勢いはますます加速しており、この夏季休暇は富士山へ!という方もいることでしょう。富士山は世界文化遺産への登録でしたが、そもそも世界遺産とはどのようなものが選ばれるのでしょうか。

世界遺産は、世界中の人々が過去から引継ぎ、未来へ伝えていかなければならない人類共通の遺産とされ、年に一度の世界遺産委員会で登録の是非を決定します。一言に世界遺産と言っても、3つの種類があり有形の不動産が対象となっています。

①  世界文化遺産 顕著な普遍的価値を有する記念物、建造物群、遺跡、文化的景観

②  世界自然遺産 顕著な普遍的価値を有する地形や地質、生態系、絶滅の恐れのある動植物の生息・生育地等

③  世界複合遺産 文化遺産と自然遺産の両方の価値を兼ね備えているもの

2012年7月現在では、文化遺産745件、自然遺産188件、複合遺産29件の計962件が世界遺産に登録されています。

山形県もかつて「最上川の文化的景観」を世界文化遺産へという取組を行い、断念した過去があったようです。そう考えると意外に身近な世界遺産ですが、日本にはどのくらいの世界遺産があるのでしょうか。

日本は文化遺産12件、自然遺産4件の合計16件が世界遺産に登録されており、詳細は次のとおりです。

● 日本にある世界遺産( )内は登録年度 —

『世界文化遺産』

①  法隆寺地域の仏教建造物(1993)
②  姫路城(1993)
③  古都京都の文化財(1994)
④  白川郷、五箇山の合掌造集落(1995)
⑤  原爆ドーム(1996)
⑥  厳島神社(1996)
⑦  古都奈良の文化財(1998)
⑧  日光の社寺(1999)
⑨  琉球王国のグスク及び関連遺産群(2000)
⑩  紀伊山地の霊場と参詣道(2004)
⑪  石見銀山遺跡とその文化的景観(2007)
⑫  平泉仏国土を表す建築・庭園・考古学的遺産群(2011)

『世界自然遺産』

①   屋久島(1993)
②   白神山地(1993)
③   知床(2005)
④   小笠原諸島(2011)

私が訪れた世界遺産の中で、特に未来へ伝えていかなければならないと感じたのは原爆ドームです。戦争を知らない私には、広島の賑やかな街を静かに見守る原爆ドームの姿は、心に重く訴えかけるものがあり、言葉を吞んだ記憶があります。

また、最近は世界遺産登録後の観光産業や経済効果に注目が集まりますが、世界遺産を訪れた観光客のマナーの悪さも多く報道されています。上記の世界遺産は人類共通の財産として未来へ伝えていかなければならない大切な日本の宝物です。世界遺産に登録された意味を理解し、みんなで守っていきましょう。