マリガン(2013_9月号)

あさひグループ代表 柴田健一

マリガン(2013_9月号) 

皆さんは“マリガン”というルールをご存知だろうか。ゴルフのプライベートルールで、特に第1ホールの第1打目に適用されるペナルティなしでもう一度打つことができるという特別ルールだ。

山形日紅㈱の前社長飯田喬之さんからベストセラー『1分間マネジャー』の著者ケン・ブランチャードが書いた『マリガンという名の贈り物』という本を頂いた。

この本は、ゴルフと人生の共通点を語りながら、ゴルフについてのアドバイスと人生についての新しい見方を物語っている。ゴルフのコーチでもあり、人生の先生でもある愛称オールドプロは「ゴルフは人生の内面をさらけ出すものだ」という。「君はゴルフについて少し結果を求めすぎている気がするな。君の成績は会社でもゴルフ場でもいつも良いのだろうか?」「もし人生とゴルフの両方で成功したければ、ゴルフとはスコアではない。人生は自分の実績や他人の評価によるものではないということを、まず、しっかり理解しなければならない。」

「いいかい、人生というのはすべて人間関係だ。」「つまりゴルフをするときも、楽しむことに気持ちを向け、一緒にプレーする人と仲良くなり、コースの景色を味わうことだ。」「あなたの価値は既に確立されているのだ。うまくやるとか、他人がどう評価するとかに

影響されるものではない。」「だからといって、自分が間違いをしないとか、変わる必要がない、と言っているのではない。そうではなく、あなたの価値は、神の愛の中にしっかりと確立されており、あなたはすでに許されていて、受入れられているのだ。」まあ、「結果至上主義の人間には、なかなか受け入れにくいものだが」という。

この辺から、オールドプロの顔が、私を米沢の教会に誘う飯田さんの顔に見えてきて、前途に一抹の不安を感じながら読み進むこととなった。

いよいよオールドプロと一緒にゴルフコースを回る場面だ。オールドプロはスコアカードを示しながらこう言う。「自分で『パー』を設定してみよう。プロでない限り72打で回ろうとしてもそれは無理だ。」・・最初は奇妙に感じたが、試してみると面白かった。2回目の時には「今日はいつでもマリガンをやってもいいということにしよう。」・・今日は気を楽にして自身を持ってプレーすることができた。

マリガンから学んだのは、失敗したことで自分を責める必要はなく、失敗から学べばよいということだ。マリガンを与えられる毎日であったなら、私の人生はもっと自由なものになり、よりよい判断ができるようになり、人生というゲームでもっといいスコアを出すことが出来るようになると思う。