交わりは水の如く(2013_12月号)

あさひグループ代表 柴田健一 交わりは水の如く(2013_12月号)

 槿恵(クネ)おばさんには、ほとほと困ってしまう。世界に向かってお隣の国の悪口をしつこく吹聴している。告げ口だけならまだしも、あちらこちらに慰安婦像を設置し、今度はハルピンに伊藤博文を暗殺した安重根の記念碑を建立する計画という。

槿恵(クネ)おばさんは、「日本と韓国の加害者と被害者という歴史的立場は、千年の歴史が流れても変わることはない。」(千年恨)という。そして韓国は戦後一貫して、子供達に「日本人は劣等で野蛮な民族だ」と徹底した反日教育を行っている。

韓国人の心の根底には、「韓国は父親である中国から文化を教えてもらい、弟である日本に教えてやった」という基本的な発想がある。

「弟である日本が豊臣秀吉によって侵略を行い、近代になって植民地にして兄を痛めつけ、戦後は技術的にも経済的にも兄を凌ぐ大国になって韓国を見下している。」と怒りは心頭に達し、「そんなことを許すことが出来るか!」と兄の心は一層高ぶるのである。日本はたまたま運がよかっただけだ。特に朝鮮戦争のお蔭でいまの経済発展があるというのが韓国の一般的な見方だ。

一方、韓国は中国に対してまったく恨みを持っておらず、父親はいくら悪いことしても、やはり父親として尊敬に値するが、兄弟の中では上下関係をはっきりさせなくてはならない。弟が悪いことをしたことを兄としては決して許せないというのである。

 まあ韓国の気持ちも判らないでもないが、日本は韓国から千年以上も前に家庭教師を招いたことはあっても、韓国と兄弟の契りを交わしたことはない。まして、例えば学術部門のノーベル賞受賞者が18名もいる日本に対して、学術部門のノーベル賞受賞者が1人もいない韓国が日本人を劣等な民族などと侮るとは何事かといいたくなる。

 韓国の人口は5千万人で日本の39%。韓国の2012年のGDPは日本の6兆ドルに対して1兆ドルだから日本の19%だ。さらに、韓国経済は日本のような中小企業の裾野を持っておらず、サムスン、現代、SK、LGの4大財閥の売上だけでGDPの5割を超え、輸出もGDPの半分といういびつな経済構造だ。しかも、輸出は日本製の部品や半製品を組み込まなければ成り立たない。

 作家の塩野七生さんは「近隣国と仲良くあるべきだと考えるのは日本人だけだ」という。 韓国は日本人が思っているよりも小さな国だ。「日韓基本条約」で膨大な金額の経済協力を行って解決済みとなっている請求権を今になって要求してくるような国とは政治的、経済的には「無理に仲良くしなくともいい、水の如く淡々とした関係でいい」という考えも出てくる。