人事評価(2011_10月号)

代表柴田 人事評価(2011_10月号)

経済が右肩上がりの時代は、全員の給料がそこそこ上がり、賞与もそこそこ出るのだから人事評価はそれほど問題にはならなかった。最近は、デフレの時代が続き給与の伸びも少なく、賞与の額もかつての高度成長時代ほどではなくなり、社員も昇給や賞与の額に敏感になっているように思える。

先日もある社長様から相談があった。社員から「賞与どうやって決めているのですか」という質問があり、「私は真面目にやっているのに、ちょこちょこさぼっているあの人より賞与が低いのは納得がいかない」と苦情が来たという。社長様方は、社員は賞与や昇給の額を見せ合っていると考えて人事評価をした方が良い。

人事評価とは、社員の全人格を評価することなどではない。そんなことはそもそも出来ない。私が尊敬するある社長様は、中学時代の成績は後ろから3番目だったという。そして現在の会社に臨時雇いで入社し、見込まれて今は社長になり、その会社を県内でも有数な無借金の会社にまで育て上げている。学校の成績表でさえそんなものである。

中小企業の人事評価では、先に「会社があなたに期待していることはこれこれですよ」と会社の「期待」を社員に明示することが重要である。その上で、社員に会社の「期待」に対しての自己評価を行ってもらい、更に上司間でその自己評価を検討し、あなたの評価はこうなりましたとフィードバックすることが、社員育成のために必要なのである。

ある運送会社の社長様からも相談があった。
①今、困っていることは?…「朝、トラック用意しているのに遅刻や欠勤するのがいるのよ」
②客先から苦情あります?…「お前のところの運転手、挨拶も出来ねのかと言われたよ」
③業績に一番結び付くことは?…「そりゃあ何たってトンキロ数だよ」

●この会社の“運転手”の人事評価シート

 

評価要素

定  義

評 価

成果の実現度

 トンキロ数

目標のトンキロ数を達成できたか

 

業務の遂行度

無遅刻・無欠勤

出社時刻を守り、規定の出勤日数を達成できたか

 

能力の啓発度

挨  拶

明るい笑顔と大きな声で、元気な挨拶ができたか

 

 

社員に次の賞与は上記の評価で行うと発表して半年たった頃、社長様が事務所に見えて「お陰さまで業績も上がりました」という。

ここで重要なのは評価項目を3つから多くて5つに絞ることだ。常に評価項目が頭に残っていなくては成果に結び付かない。評価項目の「無遅刻・無欠勤」が改善されたら、「終業時の車両の整備」に変えればいい。人事の専門家は「戦略を人事評価に落とし込む」という。㈱旭ブレインズでは数多くの人事評価コンサルの実績があり、ご利用頂ければ幸いである。