新卒採用と仕事観(2016_5月号)

201510柴田先生新卒採用と仕事観(2016_5月号)

3月1日に始まったビッグウイングでの合同会社説明会、3月中に6回実施した個別の会社説明会、4月の1次選考(筆記)、2次選考(グループワーク)、5月の3次選考(個別課題の実施)、役員選考(面接)、そして6月の最終選考(合宿)へとあさひ会計の平成29年度新卒採用活動は今が真っ只中だ。

新卒の就職活動は、結婚と並ぶ人生最大の重要イベントである。学校を卒業後、人生の大半を過ごし、社会人として約40年にも及ぶ人生そのものの基盤を決めるわけだが、一般的には会社説明会、筆記試験、何度かの面接と計5~6時間で決めてしまうことが多い。それでは自分の人生の大半を掛ける求職側の学生としても、生涯賃金約3億円を支払う求人側の会社としても、価値観や職場環境、企業文化や人間関係といったあらゆる面でお互いが納得してのマッチングを果たせるとは思えないのである。その結果は入社3年後の新卒採用者の離職率が全国平均で約30%というとんでもない結果となって表れている。

あさひ会計の新卒採用者の入社3年後の離職率は0%なのだが、今年度からは新卒採用に冒頭のスケジュールのように20数時間の時間を掛け、あさひ会計の朝礼や実際の仕事を体験してもらい、将来の先輩との食事会も実施し、合宿まで行い、求職側も、求人側も納得のいく就職になるよう採用活動の方法やスケジュールを改めている。

新人には、そもそも“仕事とは何ぞや”から教育していく必要がある。いやいや新人どころか、中間管理職の中にも“仕事とは生活費を稼ぐための犠牲時間”とか、“ゲーム感覚で、仕事を上手くこなせれば満足できる”といった考えの人も多い。

私たちは人生の大半を職場で過ごすわけで、仕事は家族とともに人生の最重要部分といえる。両親や、奥さんや、子供達と一緒にいる時間よりも職場の仲間やビジネスの相手と一緒にいる時間のほうが長いのだ。だからこそ、仕事に対する考え方を間違ってしまうと人生はつまらないものになる。仕事とは、嫌な時間を我慢してその代償として給料を貰うというものではない。

私たちは仕事を通じて、知識やスキルを得、技術を身につけ、友人を見つけ、会話をし、協力し合い、世の中の役に立ち、達成感を味わい、出世もし、部下も出来、資格を取得し、リーダーシップを発揮し、人脈を作り、社会貢献もし、給料を貰い、自分の能力をさらに発揮し、仲間に認められ、地位も得、自己実現していくのであり、職場こそが人生で得られるほとんどのものが埋まっている土俵なのだ。勿論、趣味も社会活動も大事なのだが、大半の人にとっては、仕事を通じて幸福につながるほとんどのものを手に入れることが出来るのであり、新人にはまずはこのことをしっかりと胸に刻んでほしいと思うのである。