義援金等に関する税務上の取り扱いについて(2011_12月号)

義援金等に関する税務上の取り扱いについて

審査部  東海林 加寿美

3月11日に発生した東日本大震災から9カ月たちますが、震災の残した傷は深く、なお今も、被災された方々にはご苦労の多いことと思います。
被害に遭われた方を支援する方法はさまざまですが、その1つとして義援金(寄附金)があります。このような支援のために支払われたお金は、税務上どのように取り扱われるかをまとめてみます。

【個人が支出した場合の取り扱い】
個人の方が義援金等を支出した場合、一定のものは寄附金控除の対象となり所得の金額から控除できます。
その金額は以下のとおりです。

寄附金控除額

①震災関連寄附金以外の特定寄附金とは、例えば以下のようなものをいいます。
・ 国、地方公共団体に対する寄附金
・ 公益社団法人、公益財団法人等に対する寄附金のうち、財務大臣が指定したもの
・ 特定公益増進法人に対する寄附金
・ 認定NPO法人に対する寄附金

②震災関連寄附金とは、震災特例法に定められた以下のようなものをいいます。
・ 国に対して直接寄附した義援金等(平成23年3月11日から平成25年12月31日までの期間に支出したもの)
・ 著しい被害が発生した地方公共団体に対して直接寄附した義援金等(同上の期間に支出したもの)
・ 日本赤十字社の「東日本大震災義援金」口座へ直接寄附した義援金等
・ 社会福祉法人中央共同募金会の「東日本大震災義援金」として直接寄附した義援金等
・ 認定NPO法人に対し、東日本大震災の被災者支援活動に充てるために行った寄附(その募集に際し国税局長の確認を受けたものに限る)
※この義援金は、「特定震災指定寄附金」として税額控除の適用を選択することも可能です。

【法人が支出した場合の取り扱い】
 法人が義援金等を支出した場合、上記②にあたるものは、支出した全額が損金として算入されます。また、被災された取引先に対し災害見舞金を支払った場合は、交際費等に該当せず、損金に算入されます。

【寄附金控除や損金算入の適用を受けるための手続きは】
 個人の場合は、確定申告書に義援金等を支出したことが確認できる書類を添付する必要があります。法人の場合は、義援金等を支出したことが確認できる書類を保存する必要があります。確認できる書類とは、いずれの場合も、領収書、受領証、義援金専用口座への振込票の控などとなります。
(参考:国税庁ホームページ)