金融所得一体課税の主な概要(2015_10月号)

金融所得一体課税の主な概要(2015_10月号)

監査1部チームマネージャー  守 基一

金融所得課税の一体化とは、平成25年度の税制改正で決まったもので、幅広い金融商品から生じる所得を一体として課税する制度を指します。
平成28年1月1日から、これまで株式などの投資商品と区別されていた国債や公募社債など一定の公社債に対する課税方式が一部、源泉分離方式から申告分離方式に変更され、原則として確定申告で納税することになります。また、特定口座での取り扱いも可能になります。さらに、金融商品間で損益通算できる範囲が拡大されます。

金融商品にかかる課税方式の概要図
金融所得一体課税の主な概要_図(2015_10月号)

その他にも、次のような内容について平成28年から税制上の取り扱いが変わります。

● 非上場株式と上場株式の損益通算が廃止
現行税制では、上場株式と非上場株式の譲渡損益の所得区分は、ともに「株式等に係る譲渡所得等」であり、譲渡損益の損益通算が可能となっています。平成28年より、上場株式と非上場株式の所得区分は、別の所得区分での分離課税に改組され、これまで可能であった損益通算はできなくなります。

● 外貨建MMF(公社債投資信託)の譲渡所得等について
現行税制では、外貨建MMFを譲渡(売却)したことによる所得については非課税ですが、平成28年からは生じた譲渡益に対して20.315%(所得税および復興特別所得税15.315%、住民税5%)の申告分離課税の対象となります。また、損益通算については、上場株式と同じカテゴリーになります。これにより、上場株式や投資信託の譲渡損、配当金、分配金と損益通算することができ、損失は3年間繰り越すことができます。

上記の他にも、いくつか改正される項目が有ります。ご不明な点がありましたら、担当者までご連絡ください。