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ロボット時代の幕開け2(2018年_12月号)

公認会計士・税理士 田牧 大祐

 「手書き資料をデータ化します。初期費用は1千万円以上かかります。御社の業種は何ですか?」

先日、お台場で開催されたRPA DIGITAL WORLD 2018(※1)で最初に訪問したブースでのOCR(光学文字認識)サービス企業からのファーストアプローチであった。

一部の金融機関では、口座開設や振込依頼書など、手書き資料の業務システム入力についてRPA活用が進められている。OCRはもともとあった技術であるが、数字はもちろん、現在は漢字、ひらがなの認識精度が上がっており、OCRとRPAの組合せは、事務業務を劇的に変えることになる。ただし、現時点では100%の精度での文字認識は難しく、ヒトの介在をゼロには出来ない。

事務業務の多くは、入口(資料)と出口(システム)を繋ぐための入力、照合、取込、集計などであるが、これは一定のルール化された受け渡しの業務であり、ルールエンジンといわれるRPAの得意分野である(※2)。
FAX、伝票など、手書き、紙媒体のものを大量に業務システムに入力している企業にとっては、上記の金額でも十分に導入価値はあろう。ASAHI ACCOUNTING ROBOT研究所(以下、ロボ研)でもOCR+RPAの開発を進めている。

ロボ研でデモを行うと、AIやロボットに私たちの仕事が奪われるという意見をされる方もいる。しかし、これまでも様々な技術によって時代とともに仕事は消えてゆき、それは常であり、また新たな仕事が生まれるのであり、変化は特別な事ではない。

ロボットは、ロボットの得意な業務をする。ヒトは、ヒトにしかできない業務を、それは、より付加価値の高い業務と同義である。
今日の朝もモリテック(※3)は、ロボ研NOBU佐々木の横のPCで働いている。日常にロボットがいる。もうそこに、ヒトとロボット協働の時代が来ている。

※1 人間とロボットが楽しく協働する世界の実現を目指すRPA BANK主催RPA、OCRなどの最新サービスの紹介やセミナー等のイベント。RPA開発会社やRPAエンジニア派遣企業など38社がブース出展。
※2 2018 RPA BANK 調べ RPA利用実態アンケート調査レポートによると、RPA導入業務のロボット数の「業務別導入実績」のベスト5は、経理・財務、情報システム、人事、総務、営業となっている。
※3 約600社分のe-Taxメッセージbox確認、配信ロボ

※RPA:Robotic Process Automationの略で、ロボットによりパソコンを使用した事務作業の自動化、効率化をする取り組みである。人間型のロボットがいるわけではなく、パソコン上で人間が行う①マウスでクリックする、②キーボードで文字を入力する、③コピー&ペーストするなどの操作を記憶させることができる。

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