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個人診療所から医療法人化した場合の メリットデメリット(2019年_7月号)

仙台青葉事務所 医療福祉事業部統括部長 庄子 真也

 
 昭和25年にスタートした医療法人制度ですが、制度がスタートして60年以上が経過し、平成31年1月現在、全国の病院の約70%、医科診療所の約42%、歯科診療所の約21%が医療法人制度を活用しております。そのうち、約45,000法人がいわゆる1人医師医療法人です。
 医療法人制度の特徴は、医療法第39条により、都道府県知事が設立認可した病医院のみが医療法人となることができ、株式会社等の一般企業とは大きく異なります。
 主な設立要件としては、事業目的、役員数の制限、資産要件等医療法に基づいた要件をクリアして設立認可を受け、初めて法人設立登記が可能となります。
 病医院開業から数年たち、医療経営も軌道に乗り、次のステップとして医療法人化に踏み切る先生が多いようです。

医療法人化の主なメリットは以下の通りです。
① 医業経営の継続性が保証される
② 金融機関、従業員、仕入先、患者等の対外的信用が高まる
③ 病医院の分院展開ができやすくなる
④ 介護事業を行うことができる
⑤ 決算期を自由に設定できる
⑥ 繰越欠損金の繰越期間が9年となる
 (個人事業は3年)
⑦ 役員退職金の支給が可能となる
⑧ 給与所得控除が活用できる
(上限220万円/年)
⑨ 経営が安定しているイメージがあり求人に有利となる場合がある

一方で、主なデメリットは
① 厚生年金の強制加入
② 小規模企業共済の継続ができない
③ 国民年金基金の継続ができない
④ 利益の配当が禁止されている
⑤ 交際費の損金算入限度がある
⑥ 解散する場合も県知事の認可が必要
⑦ 医療法人設立認可申請書の作成、設立手続きが煩雑
⑧ 決算終了後、決算登記の上、県知事あて事業報告書提出
⑨ 提出された事業報告書等は情報公開となる
⑩ 理事会・社員総会の定期開催
⑪ 理事会・社員総会議事録の作成保管義務
⑫ 理事、監事の損害賠償責任
などがあげられます。

 医療機関の事業承継を考えた場合、個人医院の場合は閉院(廃止手続き)、開院(開設手続き)等が必要となりますが、医療法人は開設者が医療法人のため、管理者、理事長の変更のみで継続できます。
 今現在、税金の支払いが多く、高くて困っている、将来子どもに病医院を継がせたいなどご相談のある方は、個別相談もさせていただきますので、担当者へお声がけください。
 税金や承継について、各病医院の状況により異なりますので個別のシミュレーションをお勧めいたします。

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