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意思あるところに道は開ける ~予算作成の勧め~(2018年_7月号)

仙台事務所 税理士 岡﨑 峻也

 
皆様の会社は予算作成をしていますか?
試算表や決算書は過去の会計とよくいわれますが、予算は将来の目標であるため、未来を向いた会計といえます。今回は簡単な予算作成方法について紹介します。
 利益は「収益-費用」で計算されますが、キャッシュフローは「収入-支出」で計算されます。会社はいくら利益がでたとしても、お金がなくなると事業継続が困難になってしまいます。予算を作成するうえで重要なのはお金がどうなるのかであり、ここではそのお金に基づいた予算作成(今回は収支トントンの場合)を行います。

【STEP①】当期に必要なキャッシュを集計
『借入返済額 + 投資予定額 - 調達予定額』
 借入返済額は1年間の返済額を返済予定表から集計します。投資予定額は、予定している設備投資のうち会計上資産となるものを集計します。調達予定額は借入等による資金調達を予定している場合に集計します。

【STEP②】必要な税引後利益を算出
『STEP①の合計額 - 当期の減価償却予定額』
STEP①で集計した金額は1年間に必要とするキャッシュの額です。ここでは当期の減価償却予定額をSTEP①の合計額から差し引くことで、キャッシュがトントンになるための必要な税引後利益を算出します。

【STEP③】必要な税引前利益を算出
『STEP②の税引後利益 ÷ 法人税率』
 STEP②で計算した金額は「税引後利益」です。税引後なので、これを法人税率で割り返すと必要な税引前利益を計算できます。

【STEP④】必要な売上総利益(限界利益)を算出
 STEP③で目標とする税引前利益が計算できました。次にその税引前利益に1年間の経費の見込み額(販管費に営業外損益を加減算し、減価償却費は含めます)を加算します。この金額が収支トントンにになる粗利益額です。

【STEP⑤】売上計画を策定
STEP④で必要な粗利益を算出できたら、最後にその粗利益額を達成するための売上計画をたてます。簡易的に粗利益額÷原価率で求められます。この計算によって算出された売上高が、STEP①で計算したキャッシュを稼ぐための分岐点となる売上高です。実際に計画を立てる際はどの商品をいくらで仕入れ、何個、いくらで販売するかまでの計画を立てることをお勧めします。

この5STEPで当期はいくらの売上で収支がトントンになるのかの予算が作成できました。下図はその手順を示していますが、ポイントは右側から計算していくことです。
重要なのは作成した予算と実績を比較してチェックしていくことです。予算と実績を比較して未達成となった場合、どこに原因があったのか分析します。販売単価なのか、販売数量なのか、原価なのか、経費なのか、それらを明らかにし、次の行動計画へと移していくことが必要です。

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