稲盛和夫京セラ名誉会長がJAL再建に臨むにあたり京セラから携えたのは、フィロソフィ(経営理念、人生観)と管理手法(アメーバ経営)と2名のスタッフだけだったという。
フィロソフィを掲げて、会社が進むべき方向性を定め、人間として何が正しいかを判断基準として全社員が一丸となって経営にあたれば、会社の業績も自ずと伸びることはJALの実例だけではなく、盛和塾の経営体験発表会などでも数多くの事例が述べられている。
そこで当グループでも“あさひフィロソフィ”を制定することとした。ここにいくつかを紹介したいと思う。
○感謝するから幸せになる
幸せだから感謝するのではないのです。感謝するから幸せになれるのです。朝礼時に行っているクッシュ・ボールも同じ原理です。24時間以内に起きた“Good & New”つまり嬉しかったことや新しい体験をムリにでも思い起こして皆の前で話すから前向き、肯定的になるのです。常に嬉しかったことや、新しい体験を表に出して、感謝して生きていきたいものです。
○参謀となる
私達の本来の仕事は、参謀として経営者の皆様のお役に立つことです。月次試算表や決算書や税務申告書を作成することは私達の仕事の前段階であって、それらの資料を基に経営者の
皆様に財務的な視点からアドバイスすることこそが私達の使命といえます。
○節税
創業時や会社が急速に伸びているときは、利益は出ているけれどもキャッシュがないという、所謂「勘定あって銭足らず」の状態になることがあります。そのような時、あさひ会計は合法的な節税を徹底して遂行しなければなりません。
しかし、いつ襲ってくるかわからない不況に対処する為には、常に企業の財務体質を強化しておく必要があります。その為には、不自然な節税はせずに税金を支払って自己資本比率を高めておくことこそが経営の本筋だということを経営者の皆様にしっかりと伝えることが肝要です。
○3つの満足
ビジネスの現場では、①お客様に満足して頂いて(お客様の満足)、②会社の収入が確保され(会社の満足)、③それが社員に還元される(社員の満足)という関係がぐるぐると廻って輪になっています。しかも、この3つの満足のスタートラインは「社員の満足」でなければなりません。社員が物心両面の満足をしていればこそ、心からお客様(経営者の皆様)に貢献することが出来、その結果が会社に売上として還元され、財政面の安定となって社員の物心両面の幸せに繋がっていきます。