2016年のOECD(経済協力開発機構)加盟国における1人当たりの労働生産性を見ると、日本は加盟国35カ国中20位であり、GDPで世界3位の日本の労働生産性がいかに低いかと愕然とする。労働生産性は従業員1人当たりの付加価値額で算出されるが、日本の労働生産性の低さには①年功序列や終身雇用制による生産性の低迷、②規制緩和の遅れや保護措置による非効率分野の温存、③業務の効率化やIT化の遅れ、④高付加価値品の開発力(ブランド化)欠如などいくつかの原因がある。
以前から日本の小売・サービス業の生産性は米国の5割にとどまっていると指摘されていたが、2000年には米国についで2位だった製造業の労働生産性もここにきて独英仏に抜かれ11位に転落している。欧米の強さの原動力は工場のIT化だ。多数の人間一人ひとりが1円単位の「カイゼン」を積み上げる日本流が、一人の天才が革新的なシステムを思いつく欧米に対し太刀打ちできなくなっているのだ。遅ればせながらトヨタもIT企業と協力しながらあらゆるものがネットにつながる「IoT」(Internet of Things)を生産現場に持ち込む実験を始めた。
あさひ会計では、4月からIT専門家を招聘し所内のIT化に取り組んでいる。勿論、所内業務の効率化を図ることが第一の目的だが、お客様に先立って実験的に先駆的な経営手法を取り入れ、成果を確認した後お客様に導入をお勧めしたいと思っている。
あさひ会計が導入しているITツールをいくつか紹介すると以下の通りだ。
①ChatWork
コミュニケーションツールだが、本当に便利で生活パターンが変わってしまった。複数人が参加するグループで会話をするのだが、グループは組織上の階層である経営陣、幹部会、委員会等、あるいはお客様と当法人の関係者、勿論個々人との会話も可能ですべての会話がグループごとに議事録のように残る。また、タスクも振れるので依頼事項を忘れない、ファイル添付も出来てさらにビデオ通話で遠隔会議も可能等々機能は盛り沢山だ。
②Sansan
名刺管理ソフトで登録してしまえば会社名、名前等でどこからでも検索可能。登録者の昇進や転職もどこからか入力があれば連動して更新される。またDMや年賀状のリストの作成も可能で、名刺の保存は不要となる。
③Teachme Biz
マニュアル作成のソフトだ。スマートフォンで写真や動画を撮り、画像を選んで説明文をつけ公開すれば完成。どこでも確認できる。
11月15日(水) 山形ビッグウィングでITサービスプロバイダーが講演する業務効率化セミナーを開催する。是非ご来場頂きたい。