山形事務所 櫻井 直子
山形駅から山形県庁、そして山形蔵王インターへと繋がる県道267号が、今のように整備された道路になる前をご存知でしょうか。
山形県庁が現在の場所に移転する前の1975年(昭和50年)までは、周りは田んぼばかりで、道路は手前の附属中学校までしかありませんでした。バスもUターンして山形駅まで戻るというコースだったのです。
山形商工会議所発行の『山形町細見』には「小白川町―東沢、三日町―松波(熊の前)の旧道は笹谷峠を越えて陸奥の国仙台、松島や江戸に行く武家や商人で賑わう道であった。(中略)昭和30年ころまでは、山大・山形南高以東は殆ど桑畑、果樹園、野菜畑、水田が多い地区で、現在の県庁前の緑地公園の水は、馬見ヶ崎川から取水して灌漑用水をたくみに利用している。」との記載があります。
私は毎日通勤で県道267号を使っています。1975年当時の景色が不意によみがえる時があり、懐かしい気持ちになっています。皆さんも、今の整備された道路を車で通った時、昔の風景を思い浮かべて、しばしタイムスリップ気分を楽しんでみてはいかがでしょうか。