災害に思う(2015_10月号)

災害に思う(2015_10月号)

監査5部  櫻井 直子

9月10日、11日の「平成27年9月関東・東北豪雨」と命名された豪雨により、鬼怒川が決壊し、茨城県常総市では甚大な被害が出ました。また、宮城県大崎市でも渋井川の堤防が決壊し、住宅地が冠水しています。
被害に遭われた方には心よりお見舞い申し上げます。

同じ9月10日22時50分に、山形市東沢地区には土砂災害警戒のため「避難勧告」が、松波一丁目・滝山地区・大曽根地区・山寺地区には「避難準備」が発令されました。私の自宅は避難準備発令地区のすぐそばですので、雨がもう少し激しく降っていれば避難準備の必要があったかもしれません。雨が収まるのを願いながら、山形市のハザードマップでは我家は土砂災害警戒区域(土石流)だということを思い出していました。
わかっていたはずなのに、日頃何も準備もせずいたことを反省し、家族で避難先の確認と避難時に持っていく物の確認を行いました。
山形市のホームページにハザードマップ(洪水・土砂災害)が掲載されています。この機会にお住まいの地域のハザードマップをご確認いただくことをお勧めいたします。

災害に遭わないのが一番よいのですが、もし災害に遭ってしまった場合は、保険金等の請求はもちろんですが、税の面でも「雑損控除」という軽減措置があります。
「雑損控除」について簡単にご説明します。

1.雑損控除の対象になる資産の要件
損害を受けた資産が、
 (1)資産の所有者が納税者又はその家族であること
 (2)生活に通常必要な住宅、家具、衣類などの資産であること
のいずれにも当てはまること。

2.損害の原因
 (1)震災、風水害、冷害、雪害、落雷など自然現象の異変による災害
 (2)火災、火薬類の爆発など人為による異常な災害
 (3)害虫などの生物による異常な災害
 (4)盗難
 (5)横領
のいずれかの場合に限られます。
なお、詐欺や恐喝の場合には、雑損控除は受けられません。

3.雑損控除を受けるための手続
確定申告において手続を行います。
(注)雑損控除とは別に、その年の所得金額の合計額が1,000万円以下の人が災害にあった場合は、「災害減免法による所得税の軽減免除」があり、納税者の選択によりどちらか有利な方法を選べます。

「備えあれば憂いなし」のことわざもありますように、日頃の備えが何よりも大切だと思いますが、自然災害は予測不能です。
これから雪の季節を迎えます。雪害も「雑損控除」の対象となりますので、もしもの場合は、当法人へご相談いただければと思います。

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