監査2部 荒木 有紀
皆様はご自分の老後生活について考えたことはございますか?内閣府の平成25年度“高齢期に向けた「備え」に関する意識調査”によると、高齢期への経済的な蓄えについて「十分だと思う」「最低限あると思う」を合わせた『備えはある(計)』が23.3%に対し、「かなり足りないと思う」は50.4%と半数を占め、「少し足りないと思う」を合わせた『足りない(計)』は66.9%となっております。
『Journal of FINANCIAL PLANNING』(日本FP協会 発行)2015年11月号で「40・50代から考える顕在化する老後の貧困リスクに備える生活設計」が特集されていましたので紹介させていただきます。
1.老後に備える方法として「働き続けること」を挙げています。
60代以降も働き続ける為に資格取得、英語やPCのスキル向上などの技術的準備をすることにより、継続雇用だけでなく転職や起業など選択肢が広がると説明しています。
2.ケース別老後の貧困リスクとして
(1)親の介護と自分の介護
(2)加齢に伴う病気とけが
(3)子どもの進学と教育費
を挙げています。
(1)親の介護と自分の介護
親の介護は予期せずやってきます。その対策として、親が健康なうちに「どう介護してほしいのか」を話し合っておくことと、介護保険の手続きやサービスメニュー、自己負担費用などの把握を勧めています。また自身の介護についても、どこで過ごしたいか、それにはどの位の費用がかかるか、おおまかにイメージすることが必要です。
(2)加齢に伴う病気とけが
高齢になるにつれ病気やけがをしやすくなるので、当然医療費も増加することとなります。医療費はいつどれくらいかかるのか不明なため、貯蓄や民間の保険で備えるのが一般的です。
(3)子どもの進学と教育費
十分な預貯金がないまま、教育費の支払を優先するとそのしわ寄せは老後資金の不足に及びます。記事では子どもと進学の目的や教育費について話をすることを勧めています。
記事を読んで
・家族や自分が健康でいること自体が高齢期に向けた「備え」だと思いました(家族が健康でないと仕事もできなくなります)。
・親の介護についてきちんと話をしたことがなかったので、帰省した時にどのような介護を希望しているのか聞いてみようと思いました。
・子どもと教育費(お金)の話をするのは抵抗がありますが、将来の夢や希望進路を聞いて、その夢を叶えるためにどうすればよいのか一緒に調べることから始めてみようと思いました。
皆様も老後をどのように過ごしたいか、そのために準備すべきことは何か、を考えてみてはいかがでしょうか。