業務効率化最前線 ~RPAの実力~(2018年_6月号)

経営企画室 佐々木 伸明

 
 皆さんはRPAという言葉を聞いたことがありますか?

 RPAとはRobotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)の略称で、認知技術(ルールエンジン・学習機能・人工知能等)を活用した、主にホワイトカラー業務(PC業務)の効率化の取り組みと言われています。Digital Labor(仮想知的労働者)を活用し、これまで人間が行ってきたPC上でのルーチンワークや手作業をロボットに代行させる事で業務の効率化や生産性の向上を図れます。エクセルのマクロ機能のように、人間がPC上で行った作業を記録し、繰り返しミスなく同じ作業を行ってくれます。

 RPA、Digital Laborは、24時間365日教えた作業をミスなく高速で行ってくれる従業員ととらえていただくとわかりやすいかと思います。労働人口が減少している現在の労働力の代替として、また「働き方改革」実現のための施策として注目されています。
ロボットといっても「Pepper」のように実際のロボットが作業するわけではなく、PCに専用ソフトをインストールし、そのソフトの中にロボットを開発していきます。

RPA導入の効果は以下のようなものがあります。
・Quality:高品質 – 煩雑で複雑な作業を明確化し、ロボットに実施させる事で、ミスのない高品質なオペレーションを実現
・Cost:コスト低減 – 単純で繰り返しの多い作業(転記等)をロボット化する事により、人件費、事務コストを削減
・Delivery:納期 – 生産性の飛躍的な向上、納期直前に残業が増える等の課題を解決

 あさひ会計では、RPAの中でもRDA(Robotic Desktop Automation:ロボットによるパソコン操作の自動化)というジャンルのソフトをトライアルで利用し、ロボットを開発しています。「システムAのコードを基にシステムBから情報を抽出し、エクセルに転記する」という作業を、人が行うと1件当たり約2分を要する作業が、ロボットは約1900件のデータを1時間で完了させました。約32件/分とその作業スピードは64倍で、しかも設定さえ確実に行えばミスなく実施してくれます。

 RPAは高価なものですと数百万~数千万円しますが、RDAでは数十万円~と、効果の割にお手頃になります。ただし、現時点では設定画面は英語のみで、設定の難易度が少し高いというデメリットもあります。
RPAは最近急速に普及してきております。皆さんもぜひRPAによる業務効率化を検討してみてはいかがでしょうか。

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